感情と向き合う難しさ
はじめまして。
4月から加入させていただいた介護福祉士シンガーソングライターのかんのめぐみです。
介護現場で働きながら、入居者やご家族との関わりの中で感じたものを歌にし医療福祉系のイベントを中心に歌う活動をしています。
と言っても、どんな歌を歌っているのか等分かりづらいと思うので、日々思うこと歌のこと交えながら書けたらと思います。
現場では入居者の喜怒哀楽に触れる毎日です。どう向き合えば良いのか、どうしたら良かったのか難しさを感じる部分も多々あります。
日々一緒に過ごしている中で “何気なく呟いた一言” “いつもの口癖や表情”にその方が歩いてきた人生の1コマが垣間見える瞬間があります。
その小さな1つ1つが入居者との距離感を縮めるヒントになっているのではないかと感じています。
答えやマニュアルがないからこそ難しいですが、目の前の人の混沌とした感情に触れた時ハッとさせられたり学ばせてもらえることもあります。
ある認知症をお持ちの女性入居者を例に話が出来たらと思います。チャーミングな笑顔を見せてくれる穏やかな方です。
ですが、家族の面会後など不安になった時にシルバーカーを押して色んな人にひたすら『教えておくれ』と問いかけ続けます。その時の表情には焦りと切羽詰まったものを感じますし、職員の腕を握る力は90歳とは思えないぐらいです。
私はどう対応すれば良いのか分からず
『教えておくれ』がずっと頭の中を回っていました。
“自分の状況と共通点を探してみたら
『教えておくれ』の言葉が腑に落ちるかもしれない”
状況や背景は全く違うけど悩んでいる点だけは同じだと思いました。
当時私は1度辞めた介護士の仕事に復帰したばかりでした。本当にこれで良かったのか、これから先どうなるのか不安だらけでした。
2人の悩みを強引ですが投影してみると
こんな言葉が出て来ました。
“1つの例えを閃け答えは探すもんじゃない
幾つもの今を作って、ただそれだけ”
(歌詞の1フレーズです)
2人とも今ここにいることを肯定出来る何かが欲しいのかな、、と。
仕事をしたり曲を作る中で、入居者の感情に向き合い続ける難しさを感じますが、
無意識に通りすぎてしまいそうな感情に気づかせてもらえる瞬間があります。
人と向き合っているようで自分とも向き合っているような、、介護とは奥深いなと感じます。
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